脊振山系は私たちが生きるうえで必要なものをたくさんもたらしてくれています。今までも、これからも、ずっと。


公開質問状



7月10日、福岡県知事・福岡県議会議長に公開質問状を提出しました。
その全文を以下に記します。

7月24日までに文書にて回答を下さる予定です。
また、これから市民との対話を始めて下さるともおっしゃっていました。


わからないことはわからない、と聞いてみる。
疑問に思ったこころを見逃さない。
そんな小さなことが実はとても大切だと思います。

皆さんも、疑問に思ったことがあれば
県や市へ、周りの方へ、尋ねてみてください。

今私たちが15分考えることが 何世代も先の子どもたちにつながっているのです。


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                         平成25年7月10日
福岡県知事 小川洋 殿
福岡県議会議長 松尾統章 殿
                         せふり山系 森と水のねっこわーく


国際リニアコライダー計画に関する公開質問状


 貴職におかれましては県民の健康で文化的な生活のための県政運営にますますご尽力いただき、心より御礼申し上げます。
 さて、福岡県と佐賀県にまたがる脊振地域が国内候補地のひとつとなっている国際リニアコライダー(以下、ILC)計画について、その学術的な意義や経済波及効果の期待などがさかんに広報されています。その一方で、周囲の環境に与える影響や建設許認可のプロセスなど重要な事柄についての情報公開が非常に乏しく、ILC計画誘致を積極的に推進する貴職の姿勢に不安を抱いております。
 脊振地域は高い水源涵養機能が認められる大変貴重な水源地帯であり、従前より水資源の確保を重要課題と位置づけている福岡県にとって、その恩恵は計り知れません。このような水源地帯の地下に30km以上にも及ぶ巨大な施設を建設するとなれば、水資源、ひいては県民の生活に大きな影響を及ぼすことが容易に予測できます。環境および県民生活への不経済を小さいと判断するのか、不経済ありとしながらプラスの経済波及効果を優先するのか、いずれにしても、判断根拠として十分な情報収集ならびに情報公開が必要不可欠であるはずです。
 私たちは、脊振山系の豊かな自然とその自然がもたらす多大な恩恵を深く敬愛する市民有志の集まりです。貴職がILC計画を推進するにあたって、脊振地域の固有の価値をどのように認識し、県民生活に及ぼす影響をどのように精査吟味しているのかを質したく、本状をもって貴職にその意思をお伝えし、対話のきっかけとして下記の質問(通番1〜24)についてご回答をお願いするものであります。いずれの項目も貴職がILCによる不経済を勘案する上で大変重要であると考えます。つきましては、ご多忙中大変お手数とは存じますが、7月24日までに、一問一答の形式で文書にてご回答をお願いいたします。期日までに正確なご回答が難しい質問につきましては、その旨と理由を記載してください。その際ご回答いただけなかった質問については、改めて7月31日までに調査ご回答願います。なお、ご回答いただいた内容は本状作成メンバーで回覧すると同時にホームページ等でも公開いたしますのでご承知おきください。なにとぞよろしくお願い申し上げます。



    【廃棄物について】
  1. ILCの稼働中に発生すると見込まれる廃棄物とそれぞれの年間発生量を教えてください。(・一般廃棄物・産業廃棄物・特別管理産業廃棄物・特定有害産業廃棄物・放射性廃棄物・その他)
  2. 放射性廃棄物が発生する場合は内訳としてその核種と量および処分方法を教えてください。
  3. 比較のためにCERNのLHCにおける廃棄物の種類とそれぞれの年間発生量を教えてください。
  4. 比較のために東海村のJ−PARCにおける同内容を教えてください。
  5. 廃棄物処分を引き受けるのはどの自治体ですか。それはどのようにして決定されますか。

    【水について】
  6. ILCの建設、稼働、撤去を通じて、年間の水使用量とその水源計画(上水か地下水か)を教えてください。
  7. 比較のためにCERNのLHCにおける年間水使用量を教えてください。
  8. 比較のためにJ−PARCにおける同内容を教えてください。
  9. ILC建設予定地にかかる地下水の貯留量を教えてください。また、ILCの建設、稼働、撤去によって貯留量および水質にどのような影響が出ると予測されるか、根拠をあげて教えてください。

  10. 【下水について】
  11. ILCの建設、稼働、撤去を通じて、年間の下水道使用量を教えてください。また、下水道以外の排水方法がある場合はその方法を教えてください。
  12. 比較のためにCERNのLHCにおける年間下水道使用量/排水量を教えてください。
  13. 比較のためにJ−PARCにおける同内容を教えてください。

  14. 【送電線について】
  15. ILCに電力を供給するための送電線はどこからどのように新設されますか。また、その電圧規模と全長を教えてください。

  16. 【撤去について】
  17. ILCでの実験終了後、施設撤去の責任を有する主体を教えてください。
  18. 撤去費用とその負担割合を教えてください。

  19. 【排気装置について】
  20. 今年5月、J−PARCで放射性物質の漏えいが問題になりました。ILCで放射性物質もしくは有毒物質が外界に漏れる可能性のある排気(排水)装置はありますか。
  21. 上記装置がある場合はその個数と地上口の所在地(設計上の候補地)を教えてください。

  22. 【放射性物質について】
  23. ILCで使用が想定されている放射性物質の核種と用途および入手先を教えてください。

  24. 【南海トラフ地震について】
  25. 発生可能性の高さが指摘されている南海トラフ地震について県および近県の広域防災対策が十分に整備徹底されていない現状を踏まえ、海外から研究者とその家族などが多数移住してきた場合に対策すべき防災上のリスクをすべて挙げてください。
  26. 上記防災上のリスクに対応して、各自治体および行政区に求められる負担を教えてください。

  27. 【経済波及効果について】
  28. 見込まれている経済波及効果の金額と内訳および試算方法と主要なパラメータの値を教えてください。

  29. 【建設許認可のプロセスについて】
  30. ILC建設を許認可する主体(複数あればすべて)を教えてください。また、許認可の判断基準となる法令等を教えてください。
  31. 建設申請から許認可にいたる手続フローを規定する法令等を教えてください。
  32. ILC建設を許認可するまでのプロセスで、各自治体および行政区の意思や意見がどのように反映されるか教えてください。


以上


*福岡県議会議長のお名前に誤りがありましたので訂正しています。お詫び申し上げます。(7/24)